綿花の産地インドを、CINQ(サンク)代表の大澤慎也が訪れ、『シャンカー6』という品種の綿花が糸になるまでの工程を見学してきました。
シャンカー6は、株式会社ユース(上質なタオル作りを得意とする今治のタオルメーカーの1つ)がこだわりを持って使用している綿花です。
ここでは上質なタオル作りのために行われる特別な工程の数々をレポートします。
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Part1. 日本から綿花農場
1):日本からインドの首都デリーまでは直線距離で約6,000km。飛行時間は9時間半程度です。今回は成田からデリー国際空港(INDIRA GANDHI INTERNATIONAL AIRPORT)までの直行便で向かいました。
遠くに見えるのがヒマラヤ山脈です。標高8,848mのエベレストの高さは飛行機とほぼ同じ高さです。
2):(株)ユース製タオルのパイル糸の多くはシャンカー6という品種の綿花を使っていますが、このシャンカー6はインド中西部のグジャラート州が本場です。お米で言うところのコシヒカリの名産地である魚沼地方といった感じです。今回、グジャラート州へは首都のデリーから飛行機で約2時間かけてムンバイ(ボンベイ)に移動し、そこからさらに飛行機で1時間かけてラジコットへと移動しました。
3):シャンカー6はグジャラート(GUJARAT)州で主に栽培されている上質な中長綿で、(株)ユースではこの綿がタオルにベストマッチだと考えています。黄色の部分がグジャラート州です。シャンカー6という品種名の由来は「ハイブリッド」という意味の「サンカー」が語源です。ハイブリッドでつくった品種で配合6番という意味の「サンカー6」の発音がインドの神の「シャンカー」に似ているので「シャンカー6」と呼ばれるようになりました。シャンカー6は神の名を与えられた上質綿なのです。
Part2. 綿花農場
1):一面に地平線が見える広大な大地はさすがインドといった感じです。しかし、意外にも見渡す限りの綿花畑といったスケールではなく、日本の畑のように細かく区画が分けられており、綿花の畑もあれば、サトウキビの畑もあったり、すでに収穫が終わったのか、それとも畑を休ませているのか、何も栽培されていないところもあります。この地域の土地は肥沃で黒っぽい色をしています。水は少ない地域で、水脈も地下深いところにあるのでダイナマイトを爆発させ穴を掘り、井戸を作っているとのことです。
2):これがシャンカー6の綿花畑です。グルッと360°地平線が見えるような畑のど真ん中ですが、普通に携帯電話が使えるのには驚きました。インドは、日本の面積378,000平方km、人口1.2億人と比べるとそれぞれ10倍近い3,287,000平方kmの国土と、10億人を超える国民がいます。携帯電話を持っているのが限られた一部の人たちだけだという部分は日本と違いますが…。
3):これが綿花の花です。つぼみはピンク色なのですが、花はクリームがかった白っぽい色をしています。赤みをおびてしぼんでいくので、白い花と赤い花が一緒に咲いているように見えます。
4):綿花は下から順番に花が咲き、実ができます。10月末からの収穫開始時期に採れるコットンボールは綿花の木の下の部分です。その時、上の方はまだ花が咲き始めている状態です。1月末くらいまでの間に下から上へと徐々にコットンボールが割れていき、4回〜5回に分けて収穫されます。2月以降もコットンボールはとれるのですが、良質な糸に向くものではないとのことです。
5):インドの綿の特徴はなんと言っても手作業の多さ。収穫ももちろん手摘みです。もちろん手間はかかりますが、手摘みでの収穫は機械での収穫と比べると繊維を傷めることがなく、その綿が持っている特長を残すことができます。また、機械での刈り取りでないので枯葉剤を使わないで良いのもインド綿のセールスポイントです。
6):収穫作業は10:00〜12:00までが午前の部で午後の部は16:00以降というのが標準的なスケジュールです。インドは昼夜の気温差が大きく、早朝は夜露で濡れているため収穫できず、日中は暑さのために作業をするワーカーさんの体力が持たないためです。この日の気温は37℃でしたが、この時期は比較的過ごしやすい時期だとのことです。暑い時期には48℃〜50℃以上になるとのことですからそれも納得です。
7):綿花の木は、品種にもよりますが、大体120cm〜150cmくらいの高さです。
8):これが標準的なバスタオル一枚(300g前後)を作るのに必要な綿の量(1kg前後)です。とったままの状態(種が付いている):のコットンボールは3〜5gで、一株からとれるコットンボールの数は約60個。それを(株)ユースのタオル専用糸に紡績すると3分の1の約60〜100gの糸にしかなりません。すなわちバスタオルを作るのに最低3〜5株が必要だということです。しかも(株)ユースのタオル専用糸は最上級のAAAグレードの中から、さらに状態の良い綿を厳選して作られていますので、その何倍もの株数が必要だということになります。
9):この農場はG.P.CHUDASAMAさんがオーナーの農場で、この人たちはそこで収穫作業をしているワーカーの皆さんです。G.P.CHUDASAMAさんは80エーカー(1エーカー=4000平方m)を所有している農場経営者ですが、農場経営だけでなく警察官でもあるそうです。
10):真ん中にいるのがこの農場のオーナーのG.P.CHUDASAMAさんで、左はバルドマンの買付け担当者で綿花のプロでもあるI.J.DHURIAさん、右側はバルドマンの紡績工場の工場長であるARUN BASUさんです。この3人のチームワークのおかげで(株)ユースの高品質タオルを皆様にお届けすることができるのです。